弊社は静岡市にあります。静岡は歴史的に古くから履物、特にサンダルの生産地として栄えてきました。当地の歴史をさかのぼれば、かの有名な登呂遺跡から下駄が発掘されていることなどからも、豊かな自然を有する静岡の風土と古来密接にかかわってきたことがわかります。森から伐採した木によって下駄を生産し独特の漆加工を施した商品が好評のうちに全国に拡がっていったのは、江戸時代初期からであったと言われております。明治期以降は商業として大きく発展し、履物は静岡の地場産業として繁栄しました。
しかしながら市場がグローバル化した近年からは、安い海外製品に押されて、国内での履物生産数は減少の一途をたどることとなります。かつて静岡で生産していたメーカーは、80年代以降その多くを海外からの輸入へ切り替える方向になりました。かの状況のもと、弊社も設立時には海外でのブランドOEM生産からその業務をスタートし、サンダル、スニーカーウォーキングシューズ、革靴などの履物全般に関する多くの商材を取り扱ってきました。
このように海外での靴製造に深くかかわるうちに、私たちは日本の工場が持っていた高度な技術力と、精密な作業力を再認識しました。静岡市には少なくなかったとはいえ、履物生産における各関連設備もあり、優秀な人材がいます。この設備と人材を生かしながら、21世紀の日本の技術力を使った新しいモノ作りに挑戦すべく、試行を繰り返しながら、2006年11月に現在地に念願の靴工場を確保し同年度より本格的な開発業務をスタートする運びとなりました。
そして去ること十数年、メイドインジャパンの経験を蓄えてきた実感を得る一方で、アパレルブランドを始めとしたさまざまな顧客の幅広いニーズに応えるためには、前述の海外でのOEM製造を強化することが不可欠と考えました。そこで私たちは、中国の上海・東莞の2地域に開発・生産の拠点を構え、日本の顧客が中国の工場に直接依頼をしているかのようなスピード感で、コスト・納期の両面で最適化された商流を生み出すことに成功しました。海外での生産というとコストを抑える代わりに品質を犠牲にするイメージが持たれがちですが、あくまでも自社の拠点を中国に置くことによりそのジレンマを解消しました。私たちがこれまでに培ってきたメイドインジャパンのいろはを生産現場と徹底的に共有し、そこに両者間の遜色はありません。
会社概要
社名 | 有限会社エーピーエフ APF Co., Ltd. |
設立 | 平成10年11月 |
本社住所 | 〒420-0009 静岡県静岡市葵区神明町6 |
東京事務所 | 〒153-0044 東京都目黒区大橋1-2-5 KSビル4階 |
事業内容 | 靴・かばん・服飾雑貨の企画および、製造・輸入・販売 |
取引銀行 | 静岡銀行 |
従業員数 | 従業員5名 取締役1名 |
代表者 | 取締役:尾石 政廣 |
資本金 | 3,000千円 |
主要取引先 | 株式会社バロックジャパンリミテッド 株式会社マッシュスタイルラボ 株式会社SMbrand 株式会社アンティローザ |